Nirvanaとの出会い
NirvanaのVo&Gtカートコバーンは、1994年4月5日にこの世を去った。私が初めてNirvanaを知った時には既にジムモリソン、ジャニスジョプリン、ジミヘンドリクックスなどがいる27歳クラブの仲間入りを果たした後でした。
当時、高校生の私は日本の歌謡曲をちょくちょく聴く程度で、洋楽の事など全く知らなかった。それこそ、Nirvanaなどと云う純粋なRockなど知る余地も無く、未知の領域だった。
まだ、毒に犯される前の私だ。
高校一年のとある日、休み時間の教室で、何を思ったのかイヤホンで音楽を聴いている隣の子に話しかけた。
その子は、授業中も制服の中にウォークマンを忍ばせ、袖からイヤホンを出し、頬杖を着くふりをしながら曲を聴くほどの音楽ジャンキーだった。
「何聴いてるの?」
「Nirvana」
素っ気なく言われたのを覚えている。あまり愛想のよくない子で、友達も少なかった。元々口数も少ない。けど、この素っ気ない会話が私と洋楽、Nirvanaとの出会いになった。
今思い返すと、休み時間に1人音楽を聴くその子の姿が、とてもクールに見えて、私もああなりたいと思ったから話しかけたんだと思う。
その子とは結局そんなに仲良くなる事は出来なっかたけれど、お互いにCDの貸し借りはよくした。
話は戻って、私が初めてNirvanaを聴いた率直な感想は
『よく分からない』
だった。
けれど、通学、休み時間、帰宅中。何故か暇さえあれば聴いてしまう。
この頃の私は友達との会話よりも、Nirvanaのネヴァーマインドを優先してしまっていた。
まるで中毒患者だ。MDとってもイヤホンとっても全然鳴り止まないのだ。
それに気づいた瞬間、初めてRockを感じた。
それからはドツボに嵌った様にCDを買い漁った。当時、バイトを週六で出ていた為、結構なお駄賃を貰っていた。はずなのに、気が付いたらあっという間にCD代に消えていた。
たかが音楽と言ってしまったらそこまでだけれど。でも、Nirvanaは私にとってRockの初期衝動と、頭の悪い思春期から、少しの間自由をプレゼントしてくれた恩人で、これからも決して色褪せる事はない。
何故だか分からないけど、体育祭ではIn Bloomが頭の中で無限ループしていた。